目標達成のツール④ -行動の仕分け- (全9回)

 

 

夢(=プロジェクト、計画、スケジュール、予定における結果目標、達成目標)を叶えるには「やってみる」と「やり続ける」を叶えなくてはいけません。

 

何かの目標をもって「がんばるぞ!」と意気込んで最初の一歩を踏み込んだ人、踏み込んだ経験のある人は「やってみる」なら叶えている人、叶えたことがある人です。

 

途中で心折れてあきらめても、そんなに悲観することはありません。

必死に頑張れる目標があることを羨ましがる人たちは結構な割合でいます。

 

と、私はここで人生観を説きたいわけではありません。

「夢は叶えるものではなく見るもの」という遊びの精神はここでは捨てて、叶えるために効果的、効率的な「やる」ことを決める手順、つまり努力の量と質を間違えずに日々のタスクを設定する方法を伝えたいと思います。

 

手順や方法というと少し大げさですが、ガイドのようなものだと思ってください。

前々回の記事の最後の方で触れた行動の仕分けのしかたのガイドです。

 

まずはその目標達成のために何が必要かざっくりと抽象的な単語を書いてみてください。

「〇月〇日までに体重〇キロ落とす」というダイエットが結果/達成目標なら

「食事」「運動」「睡眠」「ルーティーン」

辺りでしょうか。

 

「〇年〇月〇日までに〇〇のリーグのプロサッカー選手になる」とかでしたら

「習慣」「技術」「フィジカル」「メンタル」「食事」「コネクション」「環境」場合によっては「語学」などでしょうか。

 

この抽象概念の数を設定する人と設定しない人がいますが、細かく話すと長くなるので割愛します。

個人的には「最初はあまり深く考えず自分の好きな数で」あるいは「思いついたものは全部」でいいかと思います。

 

その抽象概念をどの順でどのように配置するか、写真や絵も挿し込むか、などこれもまた色々な意見があります。

 

順番で言えば「自分の得意な順」「重要だと思う順」などがありますし、配置に関しては「最終的な達成目標を真ん中に置いてぐるりと囲むように」というものもあれば「達成目標を上に置いて根っこが生えているようにその下に配置」というのもあります。

 

イメージしやすいように写真や絵を挿し込むかも含めて、これも個人の好みでいいと思います。

 

そして今度はその抽象概念をさらにチャンクダウンして具体的タスクを書き込みます。

上のダイエットの例で言うと「食事」のところで「一日〇kcal以下の摂取に抑える」やそのために「カロリー計算された一週間分の献立を〇月〇日までに作る」など挙げられます。

 

「プロサッカー選手」の「技術」で言えば「〇〇の練習を一日〇回/〇分する」や「〇月〇日までに自分のプレー分析をして得意の型を理解する」などがあります。

 

この具体的タスクの数、配置順、配置のしかた、写真、絵を入れるかの答えも先ほどと同じになります。

 

ここで気をつけてほしいのはこのタスク(行動目標)に結果目標を書き込まないことです。

この二つをごっちゃにしてはいけません。

つまり途中段階での「最初の〇週間以内に体重〇キロ台にする」とか「〇日までに5メートル走〇秒以内で走れるようにする」とかです。

 

そしてこのタスクを期限があるものと習慣的なものに分けます。

これが前々回の記事で書いた「期限があるのか頻度があるのか」のところです。

 

上の例で言うと「期限」が「〇月〇日までにカロリー計算された一週間分の献立を作る」や「〇月〇日までに自分のプレー分析をして得意の型を理解する」になり、「習慣」が「一日〇kcal以下の摂取に抑える」や「〇〇の練習を一日〇回/〇分する」になります。

 

しかしここで気をつけたいのは献立作成やプレー分析が一回で終わらず、毎週や毎月などのルーティーンになるようだったら、これらも「習慣」に分類されるというところです。

 

この仕分けができたら期限があるタスクの方を長中期計画表に落とし込みます。(もちろん呼び方は「予定表」でも「スケジュール」でも構いません)

この中長期計画表は手帳のような役割を持つものだと思ってください。

 

私の場合、以前は長期計画表(年間計画)と中期計画表(四半期計画)を分けて作成していましたが、今では一つにまとめています。

理由はどれだけ事細かに年間計画を立てても、現四半期の達成状況により翌四半期以降の計画(予定)が変更される可能性があり、そして実際に分けて作成していた7~8年の経験上、ただの一度の例外もなく翌四半期以降の計画(予定)が変更されていたからです。

 

一つにまとめて書くようになってからは第二、第三、最終四半期の計画の欄にはアポイントメントがあるなどの理由でそれまでの達成状況に関わらず遂行されるべき予定と、(その四半期ごとの)達成目標しか書かないようにしています。

 

もちろん人によっては最終的な達成目標までの期間が何年もある方は、そこからまず一年ごとのチャンクダウンがあってのさらなる(四半期計画への)チャンクダウンになるかと思いますが、その場合も同様の理由で、それぞれの年間計画の欄には簡潔なものだけを書けばいいかと思います。

 

反対に達成期限が一か月以内の方など、期間が短い計画の場合は長期計画表が要らなくなります。

 

一方、習慣に関してはデイリーチェックシートに落とし込みます。

毎日やることでなくてもここに落とし込みます。

一シートに書き込む日数は自由ですが、大体一か月が妥当なところでしょうか。

 

これの目的はタスクの習慣化です。

特に「ダイエット」のように「〇キロ痩せる」ことよりもそれを維持することの方が重要な場合、この習慣化は重要になります。

前回の記事で言えば「ディズニーランドに到着すること」よりも着いてから「中で楽しむこと」が重要になるわけです。

 

ちなみに途中途中で成果を確認するために達成目標をチャンクダウンしたものを書くとしたら、先ほどの中期計画表と、この(ひと月ごとの)デイリーチェックシートがいいでしょう。

ルーティーンをこなすことによって成果がきちんと上がっているのかをそのシートごと(ひと月ごと)にチェックするという算段です。

 

この成果のチェックのしかたは自分の主観ではなく、数値化や可視化ができるものなど、測定/判定可能なものにしてください。

 

今回の話をまとめると

目標達成に必要なキーワードを自分の頭の中から、あるいは成功者の前例から抽出する

それらを具体的なタスクへのチャンクダウンする

それらを「期限があるもの」なのか「習慣化を目指しているもの」なのか類別する

「期限」は中長期計画表へ、「習慣」はデイリーチェックシートへ落とし込む

といったものになります。

 

期限や一日に詰め込む努力量をどれくらいのものにするかに関しては細かく触れません。

「余財管理」という言葉がありますが、一つのプロジェクトを成功させるには最初に想像していた時間、お金、体力を2~3倍使う、とだけここでは伝えておきます。

 

次回以降で、最も伝えたかった事、「なぜできる日とできない日があるのか」、「完璧主義者が陥りやすい罠」、「行動の罠にはまらないように気をつける前に自己肯定感を上げる必要性とその方法」等々について説明します。

 

(つづく)

フォローしていただけると とても嬉しいです
Verified by MonsterInsights