そしてそのためには縦をスクリーンするだけでなく逆サイドにもボールを出させないようにSecondaryたちは連動する必要があります。
図16
相手の自由を奪うためにプレーエリアを狭くしようと試みるとき、当たり前ですがルール上ハーフウェイラインを前に超えてのオフサイドが取ることはできない以上、どうしてもプレーエリアを横に圧縮する必要があるからです。(図17、図18)
図17
図18
とはいえ、その捨てたはずの、言い方を換えれば死に体にしようと試みたはずの反対サイドの選手にボールが渡ってしまうこともあります。(図19)
図19
GKや3列目(DFたち)経由なら十分にスライドも間に合うし、場合によってはそのままプレッシングの継続もできますが、これが2列目(MF)や前線(FW)にボールが渡り、そこを経由しての逆ワイドへの配給だった場合、ここでもまだ意固地に最終ラインから1枚出してこの選手にプレスをかけにいくのはリスクが高すぎます。
プレスがかかる瞬間のタイミングを取りづらいこの状況では残されたDF(たち)はオフサイドトラップを仕掛けられないからです。(図20)
図20
そもそもスピードに乗ったこの選手を、プレスで後手に回ったDFが前に出て個の守備スキルで止めることが現実的ではありません。
よほどの実力差が無い限りノーファールでのボール奪取やタクティカルファールでのストップは難しく、行為の内容によっては一発レッドになってしまう可能性もあります。(図21)
図21